つくば鍼灸研究会2019

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    つくば鍼灸研究会(略称:つく鍼会)の2019年度の活動スケジュールが公開されました。(PDF)

     

    ほぼ毎月最終週火曜夜、筑波技術大学にて催されています。

     

    昨年は講義されなかった著明な先生のお名前も見られます。

     

    身近な場所で、質の高い内容を安価に受講できる機会は、非常に貴重です。

     

    初めて参加する方は、事前の申し込みが必要です。建物への入り方や教室の位置が分かりにくいこともあるため、ご連絡頂いた方が良いでしょう。

     


    圏域ケア会議に参加して

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       2018年度から圏域ケア会議に参加しています。

       

       つくば市での圏域ケア会議は、ケアマネジャーさんや訪問看護師さんから提示された在宅における困難事例1例を、多職種が集まり協働して改善させようとする場です。個別ケースの改善と共に、地域社会基盤の整備とを同時に進めていく、地域包括ケアシステムの実現に向けた手法でもあります。(地域ケア会議について

       

       参加して思うのは、やはり鍼灸師・マッサージ師は、こうした場に積極的に参加し、我々の視点を伝えていくべきだ、ということです。

       

       また、医療介護がいかなる連携で行われているのか?という視点を、我々自身が把握していく必要があります。鍼灸師・マッサージ師は、ともすれば、自院での臨床に視野が狭まれがちです(自戒も込めて)。

       症状や病気によっては、医療機関や介護事業所と関わることで、患者さんの生活がより快適になることがあると、もっと知っていきたいものです。

       

       営業的に考えれば、こうした場でケアマネジャーさんや医療関係者と顔の見える関係性が作られることは、互いに利用者を紹介し合えることが無いとは言えません。

       

       縁あって関わり合うことになった方々を、地域内で最期まで支えていけるようにするためにも、圏域ケア会議に鍼灸師・マッサージ師の参加が望まれると思います。


      2019年鍼灸祭

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        しばらくぶりの投稿になってしまいました。

         

        鍼灸祭2019 毎年5月第3日曜に開催されている、「鍼灸祭(はりきゅうまつり)」の情報です。

         

         主に伝統系鍼灸ではありますが、流派に関わらず、幅広く集う場として、親しまれている会です。

         

         鍼灸に関わる神様(神農様たち)への奉った後、座学と実技を学べます。(その後、懇親会も)

         

         湯島聖堂での開催で、最寄駅は御茶ノ水駅です。秋葉原から歩いていくこともできます。参加費用は、なんと500円(!)。破格ですね。

         

         

         
         


        多職種連携のための意見交換会レポート

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          先週8/31(金)夜、市役所で行われた「多職種連携のための意見交換会」に出席しました。


          つくば師会から白石一博先生(稲荷前はりきゅう整体院)、訪問医療マッサージを考える会よりこぼり治療院スタッフの神林先生、白井先生、三枝先生が参加されました。

          他に鍼灸師・マッサージ師の参加はありませんでした。

           

          参加レポートをお伝え致します。


          テーマは「在宅療養における意思決定と急変時の対応〜急変時のそれぞれの役割」。

          一見すると、我々あはき師にとって不要かとも思われるものでしたが、終了後の感想としては、実に有益なものでした。

           

          概要は以下のようなものです;
          ・急変とは?
          ・急変時対応の難しさとは?
          ・患者意思に反する周囲の対応の事例紹介
          ・ACP(Advance Care Plannning)について
          ・在宅死を望む人が多い一方での現状
          ・救急車を呼ぶのは、患者意思を共有できていない人が多い
              〜救急車が呼ばれるのは年々増加している!
          ・救急隊について〜役割、構成、課題、お願い
          ・本人の意向を確認するための情報共有を行うプロセスはできていない!

           

          鍼灸師・マッサージ師として、有益だと感じた内容は以下です;
          1、急変について医療者としての見解を伝えることができる
          2、ACPのための情報を伝えることができる

           

          1、
          我々も、目の前で患者の「急変」事態に遭遇する可能性があります。
          そのような時、どうすべきでしょうか?
          会議の内容では、一律に“救急車を呼ぶ”のは良くない、ということでした。
          本当に必要な救急搬送ができなくなる可能性を避けるためです。

          さて「急変」には、2種類あると感じられました。

           

          a,既往症から予想される、病状の急激な変化
          b,既往症からは予想できない、想定外の症状の出現

           

          bの例としては、転倒からの骨折や(今夏話題のw)熱中症などです。

          今回改めて感じたのは、一般の介護スタッフは医療知識が乏しいらしいということでした。そのため、「急変」時に、出現している症状に対し、救急搬送すべきかどうかの判断ができないのです(⇒不安)。介護スタッフにはケアマネジャーも含まれるケースも少なくありません。本人や家族も同様です。

           

          aであれば、連絡先はその症状に対する主治医(あるいは訪問看護師)が妥当です。電話内容に応じ、往診してくれたり、ACPに応じた指示を仰げます。
          訪問看護師がいれば、処置に来てくれ、主治医にも連絡してくれます。

           

          bの場合は、判断に悩む所です。この場合は、救急車でも良いのかもしれません。

           

          要は、鍼灸師・マッサージ師が「医療者」というプライドを持つならば、救急車を使用する必要があるかどうかを見極められる判断力を持つことが大事なのではないか?と考えました。

          そのためには、患者の既往症を把握しておき、その症状がいかなる変化をもたらし得るのかを知っておく(=勉強しておく)必要があります。
          また、現場に急変時の連絡先が明記されていないことも予想されます。そのためにも、関係諸機関の連絡先を事前に把握しておく必要があると思います。

           

          2、
          ACP(Advance Care Plannning)とは、端的に言えば「いかなる最期を迎えたいか?という意思」のことです。明言できないこともあるため、"推測"も含まれるようになりました。状況に応じて変わり得るものなので、その都度の関係者間での(意思)情報共有は欠かせないものです。

           

          我々あはき師は、そうした意思に触れる機会が多いですね。
          では、そうした意思は、どのようにACPとして把握され位置づけられるのでしょうか?


          実際の、ACPに基づくケア・プランニング自体は、ケアマネジャーや医師が作成していくものですから、その人たちに日頃から伝えていくことが大事だと思います。
          伝え方は、口頭だけでなく、置手紙や連絡帳といった手段もあります。

           

          一方で、終末期への意思が明瞭であっても、それが周知されないと意味をなさない場面についても例示されました。理解していない介護スタッフや、遠方の家族が、急変時の変化に驚き、救急車を呼んでしまうのです。救急搬送に掛かる決まり事も話されましたが、それは機会ある時にお伝えできればと思います。

           

          ◆まとめ
          保険を使用した在宅施術において(本当は全ての場面においてではある)、鍼灸師・マッサージ師が他の医療従事者とは無関係に、単独で施術していけば良い、という考えはもはや古いと言わざるを得ません。

           

          他職種と関わっていく中で信頼関係を構築されるのは、実利面(=営業面)でも有効なのは明白ですし(実際、意見交換会に参加したのが患者紹介に繋がった例もある!)、何よりもやり甲斐が生まれると思います。

           

          では、いかに他職種と繋がるか?が課題ですね。
          それを情報交換していく場として、つくば鍼灸マッサージ師会は地域内での同業者ネットワークとして存在していきたいと思いました。

          今後ともよろしくお願い致します。

          (文責:つくば草の根はりきゅう院 小池栄治)

           


          20180817医療福祉事例検討会レポート

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            今回の事例報告は、ケアマネージャーさんでした。

             

            対象者は、70歳代前半の女性で、要支援1。


            同居家族は、70歳代後半で脳梗塞発症後に要介護2となった夫と2人暮らし。
            娘は家族と共に県外在住で、介護には携われない状況。

             

            夫は、ある程度、自身のことはできる様子で、オムツはしていないらしい。介護負担度は強いわけではなく、むしろ日常生活の家事に対し、左手首の疼痛で支障をきたしているようだ。

             

            身体状況は、シェーグレン症候群、骨粗鬆症(比較的軽い刺激でも骨折があり得るほど)、腰椎圧迫骨折による腰痛(時折、痛みがある程度)、左橈骨遠位端骨折(日常生活に支障があるレベル)。

             

            興味深いのが、介護保険によるヘルパーではなく、自費で家政婦を呼んでいる点。保険だと、制限が多くて日々の要望に適わないことが多い上に、限度額を超えてしまうと自費よりも多くなってしまうとのこと。総合的に考えると、自費の方が勝手が良いらしい。
            夫が高収入であったようで、自費でも年金や貯蓄で充分に対応できるようである。

             

            困難事例として提出された課題は、「親族が近くにおらず、長女も遠方で生活しているため、介護協力が得られない。現状では自費ヘルパーを利用しなんとか二人での生活ができているが、療養の場所も含めて今後のサービスをどのように検討して良いか?また、在宅での生活継続する場合、他にどのような支援が必要か?」であった。

             

            本件を鍼灸マッサージ師の視点で捉え直すと、以下が考えられた;
            ・痛みに対して、鍼灸師・マッサージ師であればどのようにアプローチするか?その機序は?等にもっと積極的に情報発信していく必要がありそう。
            ・PT・OTは、痛みよりも転倒による骨折のリスクを優先して考えていた。隣接領域である鍼灸師・マッサージ師としても転倒予防を考えるが、その優先度に違いがあることを改めて印象付けられた。我々は、利用者の将来も含めた暮らし全般を支える視点を、もっと意識的にもたなければいけない。
            ・ケアマネジャーは、担当する利用者の将来的な支出全般についても心配を抱く人がいる(=介護破産、老後破産)、ということを知っておきたい。そこにも、いかに寄り添うことができるか?
            ・訪問先の患家に、必要であれば提供できる有用な情報として、以下が紹介された;
            〜サ高住や小規模多機能での生活では、むしろ現在よりも安く、かつ安心して生活していけるかもしれない、らしい。
            〜緊急時に即対応してくれるサービスとして、ALSOKとセコムがある。遠方の家族に通報してくれると同時に、駆けつけてくれるサービス。


            西日本大水害に思う

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              常総水害の際、避難所では日没以降の鍼灸マッサージ施術が大変喜ばれたことを思い出しました。

               

              泥水だらけになった自宅を清掃するために、日があって活動できる時間帯は、小さな子供・その保護者・身体が不自由な方たち以外は避難所を離れています。

               

              被災者の多くは、慣れぬ肉体労働を明るいうちに行い、仕出しの夕食を食べ、避難所が提供してくれた集団浴場に入り、体育館のような避難所に戻ってきます。

              何をするにしても、普段の日常にはいない大勢の人たちが周囲にいて、テレビを見ることもままならず、寝るまでの間、何もすることがないという人たちばかりでした。

               

              そんな中、体を癒してくれるボランティアは助かる、と大勢に言われました。
              たとえ夜遅くなっても、疲れたまま寝るのは辛い、と言われる言葉に奮起し、避難所を出るのは連日午前様になっていました。
              ※夜遅くまで施術する必要があるとは言いません。ただ、ニーズはこの時間帯に多いということは伝えなければいけないと思いました。

               

              他の医療職諸団体は、公的な派遣であるためか、日中しか避難所に滞在せず、多くの被災者に会う機会が少なかったようです。

               

              夜になり、心身を消耗して戻ってきた被災者の施術をする前に、血圧や体温を測ると、尋常ではない数値が検出されることがありました(241/134という方も!)。

              当人も把握していないことも多くあり、そうした情報を日中に詰めている医師・看護師・栄養士等の諸団体と共有する意義は非常に高かったと思います。

               

              たとえ短い時間であっても、自分のために体を癒そうとしてくれる人の手に触れる機会がある、という環境は、心身両面で助けになるはずです。


              自分が行けないのは歯痒く思います。自分を棚上げして言わせて頂ければ、もしその気がある資格者がいれば、臆せず動いて頂きたいです。

               

              20150914常総水害

              (画像は常総水害の際の避難所の模様。被災後4日目、9月上旬17時頃。)


              20180518医療福祉事例検討会レポート

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                 今回発表された事例は、精神症状が強いため、在宅介護が大変になっているものでした。神経学的所見や頭部CT所見に明らかな異常が認められず、認知機能障害も確認できません。結局、統合失調症様障害疑いの診断で薬物療法が開始されたものの、薬剤によるコントロールが難しい状態です。しかし、幻覚・幻聴・妄想症状が強く、特に毎晩の幻聴による妄想の言動で、家族に大きな負担が来ているのでした。

                 

                 元々の性格は内気で几帳面な方で、普段は良いが、症状が突然現れたかと思うと興奮して怒り散らしたり、暴力的になったりするのだそうです。

                 

                 ところで、東洋医学は、体内の原因物質の把握や画像診断を必要としません。問診の他、ツボの反応や脉・舌・腹などを診たり触ったりして身体情報を総合することで、東洋医学的な“診断”を定め、具体的な施術内容を決めていきます(※)。(※施術者によって方法論は異なります。)

                 

                 この事例に対しても、精神症状を落ち着かせる何かしらの施術法を見つけられるだろうと思われます。家庭環境として施術できないようだったこともあり、検討会の場では東洋医学的な考えを披露することに躊躇してしまいました。今の私では東洋医学的な表現でしか伝えきれない内容で、己の不勉強さを悔しく思う、とても残念な事例でした。

                 

                 つくば市は、国立4年制大学である筑波技術大学があったり、日本伝統鍼灸学会会長が住まう土地です。玉石混交な側面はありますが、東洋医学的な手法や健康観がもっと広まり、こうした西洋医学では不明瞭な状況に対し、選択肢の一つに挙がるようである存在になっていきたいと思わずにはいられません。

                 

                 


                スポいば会合報告

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                  先週金曜夜、スポーツ鍼灸マッサージいばらき(略称:スポいば)の会合に出掛けて参りました。
                  茨鍼会会長が会長、県師会会長が副会長兼事務局となり、この2人を中心に、両師会に加え、県視覚障害者協会、技術大といった方々が集まっておられました。

                  ぶっちゃけて言えば、この集まりは、これまで県と折衝する上で業団体が一つになっていないことが大きな問題であったことを、国体を機に在り方を模索しようという流れのようです。

                  そのため、連携(?)協議そのものが初段であり、国体に向けて具体的な内容は出てこなかったのが実際です。
                  施術対象者(選手、競技関係者、観客等)、どの競技に行うか(⇒施術エリア)、等は決まっていません。
                  国体は来年に迫っているが、あまり進んでいないのが実態です。

                  業団体として県単位で一つにまとまる大きな機会なので、うまく乗り切っていきたいものです。

                  アスレチックトレーナーの協会が国体の大きな部分を取り仕切る様相のようで、そこに担当者を派遣することについて話が出ました。国体のどの競技にスポいばが関係することができるのかは、この中での協議に掛かってくるようです。

                  障害者国体については県障害福祉課からの依頼があったようで、これは具体的に進みそうな状況のようです。

                  会合そのものは穏やかにスムーズに進み、90分で終えました。

                  つくば師会が発行してきた新聞を持参し、出席者にお渡ししました。
                  情報発信を具体的に実行しているのをご覧頂き、感心されました。

                  他の関係諸団体が市町村をまたがっているのに対し、我々はつくば市という特定の市で活動している違いは、大きなものです。
                  他でできない具体的な活動をもっとやっていきたいものだと思いました。

                  また、スポいばの活動を通して、つくば市内においても鍼灸マッサージや東洋医学についての有用性をアピールする機会を作っていきたいものです。

                   

                   


                  20180118第2回多職種連携のための意見交換会レポート

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                     平成29年度、2回目の多職種連携勉強会に行って参りました。

                     

                     市役所にて18時半から21時近くまで、大勢の参加者がいらっしゃいました。
                    前回や昨年と比べると少なめで、名簿記載が145名(スタッフ除く)と、相変わらずの人気を伺えました。ただ実際には、少なくともその4分の1はお休みという状況に、以前を思い起こすと寂しく感じました。インフルエンザが流行っている時期だからでしょうか。でも、100名は越えて大勢でした。

                     鍼灸師・マッサージ師は僕を含め3名で、他は訪問医療マッサージを考える会の小堀先生と神林先生でした。

                     

                     前回と同じく2部構成で、第1部は有識者の講演、第2部は参加者が班に分かれてのグループワークでした。

                     

                    【第1部】
                     筑波メディカルセンター病院緩和医療科医長 萩原信吾医師による「本人・家族と共にみんなで考えるアドバンス・ケア・プランニング」と題する講演でした。
                     アドバンス・ケア・プランニング(略称:ACP)とは、「今後の治療・療養について患者・家族と医療従事者があらかじめ話し合う自発的なプロセス」とされているそうです。
                      ・患者本人の気掛かりや意向
                      ・患者の価値観や目標
                      ・病状や予後の理解
                      ・治療や療養に関する意向
                    なども含み、患者が自分で意思決定ができる状況(病態)の内に関係者間で話し合うことを意図しています。

                     

                     非医療従事者にとっては、自身や家族の病態や予後について理解するのが困難なケースが多々あります。終末期をいかに過ごしていくか?という課題に直面した時には、既に患者が意思を伝えられない場面が多いそうです。特に、病気の種類によって終末期への経過に違いが大きいため、それを意識して関係する医療介護従事者は事前準備していこうという趣旨だと理解しました。

                     

                     とは言え、話としては敬遠される傾向の強い内容です。
                     我々の仕事は、結果として相手の肌に触れ、言葉を交わします。在宅での施術であれば、週に2〜3度、その機会が得られます。その中でできることとして、頻繁に話し合う機会を持つ立場として、自然にこうした話題ができることもあるでしょう。


                     例えば、「お身内やご友人、あるいはテレビなどで、重い病気で危篤になられた方をご覧になった経験はありますか?そのとき、どう感じられましたか?それは何故か教えて頂けますか?」というように、当人に直接的な質問ではなく、間接的な質問の仕方でも可能です。さらに、「ご自分が同じような状態になったらどうしようとお考えになったことはありますか?」などと、より突っ込んで聞いていくことも可能となります。
                     この講演は、全体としては既にある程度理解している内容ではありましたが、上記のようなより具体的な表現を教えて頂き、とても参考になりました。

                     

                    【第2部】
                     グループワークで、仮想の困難事例を通して、予め班分けされたグループ内の多職種間で話し合う場が持たれました。

                     事例についての詳細は省きますが、多職種で話し合った感想として、終了後に数人と話し合った内容としては、
                    ・個々の職種の視点でできることを話し合うことができたのは良いことだが、ともすれば患者不在の仕事目線に留まり、ビジネスライクな印象があった。
                    ・患者や家族にとって、いかにより良い環境を作れるか?という熱い話をしたかった。
                    ・治療そのものではなく、心身のケアができるようなチーム体制を考えられれば良かった。
                    などという感想が挙げられました。
                     意外に、毎月開催されている医療福祉事例検討会にて、“患者ファースト”な考え方が身に付いていることが分かって驚いた、という意見もあり、僕自身もそうだなと思いました。


                     鍼灸やマッサージの有効性が、馴染みがなく縁遠く感じられていることで知ってもらえる機会が少なくなるのは、大変勿体無いことです。幅広く活用してもらえるようにしていくためにも、今後もこうして多くの方に我々の職種を知って頂く機会を大事にして参りたいと思います。


                    20180119医療福祉事例検討会レポート

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                       今回は、在宅ではないが、施設入所者の困難事例でした。

                       

                       80歳代女性。夫と2人の息子(共に既婚)がいる。
                       若い頃から双極性障害があり、入退院を繰り返してこられたらしい。夫は行商の仕事で家を空けることがあり、その時に入院が重なった経験等から、子供たちの本人(=母親)に対する愛情は「全くない」。

                       

                      脳梗塞の既往もある。
                       平穏なときもあるが、被害妄想、嫉妬妄想、家族への暴言、作話、徘徊、自傷行為等があり、他者に対して攻撃的になる一面もある。
                       会話はでき、一見普通に見えるが、話す内容に整合性がない。

                       嫉妬妄想で夫に過剰な暴力を奮ったことをきっかけに、家族間の心情的な繋がりが切れたようで、修復は不可能な状況。
                       精神科病院を退院後、グループホームに入所となり、今に至る。

                       

                       このグループホームは終の棲家として位置づけられていないため、別施設に移動を視野に入れなくてはならないが、在宅復帰は不可能で、今後の住み替えが課題になっている。
                       グループホームで看取りを行っている施設はなくはないが、そもそも終身入所が考えられた施設形態ではないそうなので、いつまでどのように引き受けていくかが課題となっている。

                       

                       本人は、夫や子供たちに愛情を示すが、夫や子供たちには本人とは積極的に距離を取りたがっている。施設としては、本人の希望を叶えてあげたいと考えたが、それはかえって家族の希望とは真逆である。誰に焦点を当てて環境を整えていくか?が立場によって180度変わってしまうという事例であった。

                       

                       本事例は、双極性障害と脳血管性認知症とが合わさっている病状であるようで、元々の性格と病気による影響とが混在してしまい、周囲(特に家族)が本人の言動が病気によるものである可能性を理解することが困難な状況であった。周囲にとって不快な言動が、病気の影響があったと考えられたならば、人間関係の悪化を少しでも食い止めることができたのではないか?という話も出てきた。

                       相手の肌に触れ、言葉を交わす仕事である我々の仕事の中でできることを考えるとしたら、このような点でしょうか。

                       肌に触れ、当事者を詳しく知ることができつつ、一般よりも医療情報を多く持つので、病状と性格とを分別して捉えることができる立場です。

                       在宅介護の環境は、多職種が関わる医療・介護チームでの活動となります。その中で、鍼灸マッサージ師がいかなる関わり方ができるかを、もっと模索していきたいと思います。
                       


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