20180119医療福祉事例検討会レポート

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     今回は、在宅ではないが、施設入所者の困難事例でした。

     

     80歳代女性。夫と2人の息子(共に既婚)がいる。
     若い頃から双極性障害があり、入退院を繰り返してこられたらしい。夫は行商の仕事で家を空けることがあり、その時に入院が重なった経験等から、子供たちの本人(=母親)に対する愛情は「全くない」。

     

    脳梗塞の既往もある。
     平穏なときもあるが、被害妄想、嫉妬妄想、家族への暴言、作話、徘徊、自傷行為等があり、他者に対して攻撃的になる一面もある。
     会話はでき、一見普通に見えるが、話す内容に整合性がない。

     嫉妬妄想で夫に過剰な暴力を奮ったことをきっかけに、家族間の心情的な繋がりが切れたようで、修復は不可能な状況。
     精神科病院を退院後、グループホームに入所となり、今に至る。

     

     このグループホームは終の棲家として位置づけられていないため、別施設に移動を視野に入れなくてはならないが、在宅復帰は不可能で、今後の住み替えが課題になっている。
     グループホームで看取りを行っている施設はなくはないが、そもそも終身入所が考えられた施設形態ではないそうなので、いつまでどのように引き受けていくかが課題となっている。

     

     本人は、夫や子供たちに愛情を示すが、夫や子供たちには本人とは積極的に距離を取りたがっている。施設としては、本人の希望を叶えてあげたいと考えたが、それはかえって家族の希望とは真逆である。誰に焦点を当てて環境を整えていくか?が立場によって180度変わってしまうという事例であった。

     

     本事例は、双極性障害と脳血管性認知症とが合わさっている病状であるようで、元々の性格と病気による影響とが混在してしまい、周囲(特に家族)が本人の言動が病気によるものである可能性を理解することが困難な状況であった。周囲にとって不快な言動が、病気の影響があったと考えられたならば、人間関係の悪化を少しでも食い止めることができたのではないか?という話も出てきた。

     相手の肌に触れ、言葉を交わす仕事である我々の仕事の中でできることを考えるとしたら、このような点でしょうか。

     肌に触れ、当事者を詳しく知ることができつつ、一般よりも医療情報を多く持つので、病状と性格とを分別して捉えることができる立場です。

     在宅介護の環境は、多職種が関わる医療・介護チームでの活動となります。その中で、鍼灸マッサージ師がいかなる関わり方ができるかを、もっと模索していきたいと思います。
     


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