東洋医学の考え方の1つとして

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     実は鍼灸マッサージには、“流派”と呼べるほどに、人体の捉え方や施術法に多くの違いがあります。この業種を理解し難くする大きな要素であると同時に、逆にうまくハマれば西洋医学では改善しにくい症状や病気でも、比較的容易に寛解あるいは治癒するケースがあります。

     

     考え方の一つの例として、頚肩凝りが脳との血行を阻害するというものがあります。

     

     静脈は、主に筋肉の力を借りて心臓に戻ります。

     

     頚肩部の筋緊張があると、筋肉の収縮が不十分であることから、脳から心臓に戻るはずの血液も戻りが不十分となり、頭部に血液が鬱滞するという考え方ができます。その結果、頭痛・めまい・耳鳴り・鬱症状・自律神経失調症などの主に頭部を中心に起こる症状が起こり得る、と考えます。

     

     原因が明確に定まらない症状に、鍼灸マッサージが有効であるケースは多くあります。西洋薬との併用もできるケースも多いので、こうした事例を知って頂き、少しでも多くの市民の悩みに寄り添うことができれば幸甚です。

    つくば草の根はりきゅう院・小池)


    施術と運動療法により呼吸と姿勢が良くなりました

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       間質性肺炎のあるNさんは、咳き込みと呼吸苦があり、円背姿勢が著明にみられます。施術開始当初のバイタル測定では、脈拍と1分間の呼吸数が多く、努力呼吸に関係する筋肉の緊張が顕著でした。

       

       施術は、肩背部・胸腹部・頸部の筋肉に対するマッサージと、胸肋関節や肩甲帯の運動療法などを約1ヶ月続けたところ、 徐々に咳の回数が少なくなってきました。施術後のバイタル測定では、脈拍と1分間の呼吸数が少なくなり、「身体が気持ち良く温まる」「呼吸が少し楽になる」と喜んで頂けております。

       

       日常生活上の注意点としては、Nさんの体格に合ったイスをご利用されるようにアドバイス致しました。座面の高いイスに腰掛けると、身長によっては、踵が浮いて→骨盤が後傾し→円背姿勢になってしまいます。円背が増強すると、胸郭の動きが悪くなり、十分な呼吸が妨げられてしまいます。「毎日の生活動作の積み重ねが、身体に影響しているのかもしれないね」とNさんは前向きに受け止めてくれました。

       

       昨今つくば市では、高齢を理由に若い世帯に呼び寄せられて同居される方が増えてきております。背が高く、手足の長い若い人の生活の中に入りますので、身体に合ったイス選びも大切ですね。

      つくばの”のんき治療院”・谷島)

       


      鍼灸師を持ったケアマネジャーが経験した鍼灸の事例

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         Sさん(男性・62才)は、30年弱前の脳出血後から左半身麻痺があり、4年前に閉塞性動脈硬化症・慢性腎不全で人工透析となり、2年前には心筋梗塞でカテーテル治療を行いました。現在、要介護度は「3」です。

         

         日常生活は、独居で過ごされており(離婚歴あり)、他県に住む妹さんや娘さんが時々来訪されます。屋外では車椅子、室内では車椅子あるいは杖で移動をしています。

         

         私は、鍼灸師の資格を持ちながら、ケアマネージャーとして活動しており、Sさんと関わりを持ちました。この方は、片麻痺に加え、透析や他の症状の医療的な管理、住宅環境の整備、生活保持、衛生面などのサポートを必要とされています。

         

         最近になって、左手がパンパンに浮腫みだしました。物書きが長くなり運動不足から来るものと診断を受け、介護保険によるリハビリと医療保険による鍼灸治療を週1回ずつ行うように主治医から指示されました。

         

         パンパンとなった左手の浮腫みは、鍼灸治療を2週間ほど行うと改善されました。

         Sさんは、運動療法との相乗効果で功を奏したと感じていると仰いました。また、拘縮から来ていると想像される上肢の緊張も一部緩和され、喜ばれています。

         

         Sさんの場合は、以前に腰痛で鍼灸の経験があったため、スムーズにサービスが導入されました。鍼灸治療を受けた体験があるかないかで、鍼灸導入に障壁が有り得ますが、本件においては透析の肉体疲労回復や残存機能維持向上に有効とみられる鍼灸施術は、今後さらに充実させていけると期待しています。

        (磯田鍼灸整骨院・磯田)


        梅雨の時期の養生

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           今年も梅雨の時期がやってまいりました。

           

           近年の梅雨は6月から暑い日が多く、8月になっても雨の日が多いそうです。高温多湿の時期が続いて、体調の管理に頭を悩ませる方も多いのではないでしょうか。


           過度の湿気は、東洋医学では「湿邪」という悪影響の存在として、身体のリズムやバランスを崩します。「湿邪」は、主に水分代謝を乱す原因となり、身体のだるさ・むくみ・めまい・胃腸の疲れ・気分障害などを引き起こします。


           その「湿邪」に負けないためには、身体の『水分代謝』を良くすることが大切です。

           

           気候の変化に順応できず、冷房を効かせ過ぎてしまったり、氷を入れた冷たい飲み物などを飲んだりしていませんか?
           身体を冷やしてしまうと、内臓の働きが悪くなり、その結果、水分代謝も悪くなりやすくなってしまいます。なるべく身体を冷やさないように、冷房や飲み物にも注意が必要ですね。


           梅雨の時期の過ごし方は、元気に夏を乗り切るためにとても大切です。しっかり体調を整えて、真夏を迎える準備をしていきましょう。
           


          保険による鍼灸マッサージ : クモ膜下出血後遺症の一例

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             Kさん(50代前半、男性)は、40代半ばにクモ膜下出血を発症し、その後遺症(左片麻痺)や身体機能の低下により、四肢(特に麻痺側)や腰背部の疼痛、下肢の浮腫を訴えております。


             担当のケアマネージャーの方を通じて鍼灸マッサージの施術を受けたいとご依頼がありました。そのため、主治医に御相談した所、四肢に対してはマッサージ施術、腰痛症に対しては鍼灸施術の同意を得ることができ、施術を始めました。

             

             鍼施術の際は、麻痺側を上にした側臥位で行い、体勢が辛くないかお聞きしながら、同一姿勢が長くなり過ぎないよう、注意して行っております。片麻痺の影響のためか、腰部から殿部にかけての筋緊張の左右差が著明なため、姿勢の評価や疼痛部位、動作痛を詳しく確認しながら、施術しております。

             

             現在も、起き上がりや動作開始時に腰痛はありますが、当初よりも軽減しました。本事例では、鍼により疼痛が和らぎ、四肢へのマッサージにより筋緊張や関節拘縮、浮腫を軽減し、両者の併用がより一層効果を発揮させました。ご本人も、この効果を非常に喜んで下さっています。

            こぼり治療院 三枝
             


            パーキンソン症候群で日々不安が大きくなっていく女性

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               Hさん(60代後半、女性)は、パーキンソン症候群と診断されていました。

               5〜6年前から右手の動きにくさを感じるようになり、前年には足の震えが出現し、揺れるような感覚もあって転倒も増えてしまっていたそうです。


               Hさんは、腰背部や四肢の疼痛と張り感を強く感じていました。日常生活機能を少しでも維持し続けたいと、担当のケアマネージャーの方を通じてマッサージの施術等のご依頼がありました。

              主治医からは、施術の同意も得られ、訪問による施術を開始することはできました。ご本人は、日々衰えていく身体機能に落胆し、将来への不安も大きくなっていく毎日でした。そして「眠るのが怖い」というのが当時の口癖でした。


               先行して訪問リハビリが入っていたため、マッサージ施術は、筋緊張の軽減や関節可動域の維持・向上に目的を絞りしました。施術を開始してからは、身体が動きやすくなったため、リハビリも意欲的に行うことができるようになったと喜んでおられました。


               Hさんは現在も、日々の不安と戦っています。私たちも時には励まし、時には慰め、試行錯誤しながら寄り添っております。

               最近では、少しずつ笑顔が増え、「孫の成長を見守らなければ」と、マッサージにもリハビリにも意欲的になっております。今後も、少しでもHさんの支えとなれるよう、心身両面からサポートしていきます。

              こぼり治療院 神林
               


              訪問医療マッサージを考える会と活動を共にすることになりました

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                 今春より、訪問医療マッサージを考える会つくば』と『つくば鍼灸マッサージ師会』は、情報発信活動を共に行うことになりました!!

                 

                 「つくば市内での在宅における訪問医療マッサージの現状を少しでも改善させ、利用者やその家族に喜ばれるよう」活動して参りました(考える会理念より)が、さらに貢献できる手段として、鍼灸を加えることで、より一層、市民の皆様の健康維持増進に関わっていけると考えたためです。

                 

                 これに伴い、本紙面の名称を「つくば鍼灸マッサージ師会ニュースレター」と変更し、今後も情報発信に努めて参ります。

                 

                 最近ではNHKなど主要なメディアでも、鍼灸・マッサージや東洋医学に関して 報道されるようになりました。これは、客観的な視点から妥当と捉えられる研究成果が増えてきたからだそうです。テレビや新聞、雑誌等だけではなく、もっと身近なところでこうした情報に触れて頂けるよう、頑張りたいと思います。

                 

                 今後とも、当会の活動へのご理解・ご協力のほど、お願い申し上げます。


                鍼灸やマッサージの利点

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                   現代医療では、どうしても内服薬に頼りがちです。

                   

                   鍼灸やマッサージに限ったことではありませんが(運動やストレッチもあります)、体表面からのアプローチで改善する症状も多々あります。

                   

                   血行が促されることで、標的組織に薬効が届きやすくなると考えられます。その結果、服薬量を減らすことができるかもしれません。

                   

                   服薬で副作用が深刻な場合、有効な手立てがないと悩むことになります。そんな時は、鍼灸やマッサージの視点を活かすことができると思われます。

                   

                   多職種連携の勉強会での感想でした。

                   


                  つくば鍼灸研究会2019

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                    つくば鍼灸研究会(略称:つく鍼会)の2019年度の活動スケジュールが公開されました。(PDF)

                     

                    ほぼ毎月最終週火曜夜、筑波技術大学にて催されています。

                     

                    昨年は講義されなかった著明な先生のお名前も見られます。

                     

                    身近な場所で、質の高い内容を安価に受講できる機会は、非常に貴重です。

                     

                    初めて参加する方は、事前の申し込みが必要です。建物への入り方や教室の位置が分かりにくいこともあるため、ご連絡頂いた方が良いでしょう。

                     


                    圏域ケア会議に参加して

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                       2018年度から圏域ケア会議に参加しています。

                       

                       つくば市での圏域ケア会議は、ケアマネジャーさんや訪問看護師さんから提示された在宅における困難事例1例を、多職種が集まり協働して改善させようとする場です。個別ケースの改善と共に、地域社会基盤の整備とを同時に進めていく、地域包括ケアシステムの実現に向けた手法でもあります。(地域ケア会議について

                       

                       参加して思うのは、やはり鍼灸師・マッサージ師は、こうした場に積極的に参加し、我々の視点を伝えていくべきだ、ということです。

                       

                       また、医療介護がいかなる連携で行われているのか?という視点を、我々自身が把握していく必要があります。鍼灸師・マッサージ師は、ともすれば、自院での臨床に視野が狭まれがちです(自戒も込めて)。

                       症状や病気によっては、医療機関や介護事業所と関わることで、患者さんの生活がより快適になることがあると、もっと知っていきたいものです。

                       

                       営業的に考えれば、こうした場でケアマネジャーさんや医療関係者と顔の見える関係性が作られることは、互いに利用者を紹介し合えることが無いとは言えません。

                       

                       縁あって関わり合うことになった方々を、地域内で最期まで支えていけるようにするためにも、圏域ケア会議に鍼灸師・マッサージ師の参加が望まれると思います。


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